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「概念」の考え方

こんにちは。

ホープアカデミーの藤原です。

勉強において重要なことにひとつに物事の「概念」を捉えることがあります。

学年が進んでいくにつれてこういった面から学習を捉えることは非常に重要になってきます。

どういった考え方でどのようにして養えばいいのでしょうか。

「概念」

「概念」と考え方

概念とは、
思考において把握される、物事の「何たるか」という部分。抽象的かつ普遍的に捉えられた、そのものが示す性質。対象を総括して概括した内容。 あるいは、物事についての大まかな知識や理解。
辞書にはこう記されています。
例えば、りんごやみかん、ぶどうなどは「果物」という分類に入ります。
果物の概念は「植物からできており、身が甘く、種が入っている」といったところでしょうか。
初めて見る植物の実があったとします。それが果物かどうなのか、見た目である程度は判断できますよね。
果物といえば「植物からできており、身が甘く、種が入っている」など抽象的な枠に当てはまっていれば果物ではないかと、想像がつくはずです。

概念とは、物事を抽象化して見た目、性質などを一般化して理解することだといえます。

「概念」を考えることはなぜ大事なのか

それでは、学習を進める上で概念の理解が必要なのはなぜでしょうか。
例を挙げてみましょう。
下に文章題が2つあります。

①「公園で子どもが5人遊んでいました。3人くると何人になるでしょう」
②「今日はキャンディを6こ食べました。昨日は3個食べています。昨日と今日であわせて何個食べたでしょう」

どちらも簡単なたし算の問題ですね。でも場面も違えば単位も違います。ではなぜたし算だとわかるのか。
それはどちらも「2つの数を合わせる」というたし算の概念がわかっているからです。
この概念が分かっていなければ、計算するというスキルが身についていたとしても、どういった計算をすればいいのかわかりません。
簡単な例を挙げましたが、高校などの学習では、数学の公式などたくさん出てきますよね。公式は様々な事例を概念として捉え、汎用性の高いものとして一般化したものです。
この公式はどういった時に使えるのか、そういった概念を持っていなければ使うことはできません。
逆にこういった理解がきちんとできれば、基本的なスキルさえ身につけておけばいろいろな場面で活用ができます。
これが学習では必須の能力なのです。

「概念」を捉えるトレーニング

では物事を概念としてとらえられるようになるにはどうしたらよいのでしょうか。
具体的な方法を2つご紹介します。

具体例から抽象化する

まずは具体的な例をいくつかあげていきましょう。
例えば、上のたし算の例であれば、道のりのたし算や年齢のたし算の問題などを取り組みながら「すべて数が増える事象」であることに気づきます。
それが理解できると「増えること=たし算を使う」というたし算という計算の概念化ができるわけです。
これをつけるためには、たくさんの具体例に触れることが重要です。学習でいえばたくさん問題に取り組むことです。問題に取り組みながらどういった結果になるのか、どういう作業が必要なのか考えながら抽象化していけば、概念として理解できるようになります。
小学生や中学生はこういった具体例から学習を進めていくのがいいでしょう。

本質をとらえる要約

これは理系科目よりは文系の科目、国語や社会で取り組みやすい方法だと思います。
文章や問題を見て「何について書いてあるのか」「何を聞いているのか」を一言で表すトレーニングです。
文章問題(小説)であれば、「いつ、どこで、誰が、何を、どのように」したのか、できるだけ簡単に、かつ的確に表現する能力を鍛えていきましょう。
問題文を読むときも、まずは「理由」を聞いているのか「同じ意味の言葉、文章」を聞いているのか、端的に理解させられるようなアプローチをしていきます。
うまく要点を掴みだすことができるようになれば、それぞれの共通点や似ている部分を見つけ出すことができるようになります。
そうやって抽象化し、概念として理解することができるようになるのです。

まとめ

学習の面で物事を抽象化し、概念化することは、学習を効率的に進める上でとても大事です。実際に何をしてどういったことが起こるのか、物事の要旨を捉えることによって本質が見えてくることもあります。
学生のうちにこういった力を身につけておくと、社会人になって仕事に取り組むうえでもきっと役に立つでしょう。
一朝一夕には身につかない力ですが、意識して学習に取り組んでみるのもいいでしょう。

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