BLOG ブログ

中学校の評定の出し方

2002年より導入されたゆとり教育の一貫で、学校の評定のつけ方が相対評価から絶対評価に変わりました。それまでは学年の人数に合わせて一定の割合で評定をつけていっていましたが、絶対評価により、一定の成績を満たせばそれに応じた評定がもらえるようになりました。

そして今年からまた評定をつける基準が変わっています.

今までの評価基準とこれからの評価基準

今までも今年以降も「絶対評価」であり、一定の基準を満たせばよい評定をとることができます。ただ、今までとこれからでは評価基準が違います。どのように変わっているのでしょうか。

2020年度までの評価基準

2020年度までの科目ごとの評価基準は、大きく分けて
①意欲・関心・態度
②思考・表現・判断
③技能
④知識・理解
の4つに分類されます。各項目ごとに80点以上ならA、それ以下はB、Cと順に評定がつけられます。その各項目の総合判定が最終的に5段階の評定になっていました。
・2021年度からの評価
2021年度からの評価基準は大きく変わって3点になりました。
①知識・技能
②思考・判断・表現
③主体的に学習に取り組む態度
これは前年度から実施されている大学入試共通テストを意識した変更となっています。共通テストで求められる力として、知識・技能に加え、思考力・判断力・表現力という項目が重視されるようになってきたということでしょう。そして注目すべきは③の主体的に学習に取り組む態度です。これは小中学校でも導入されている「アクティブ・ラーニング」の授業を受けてのことだと思います。毎日の生活の中から課題を見つけ、グループワークやディスカッションを通して「自ら考えて学ぶ」ことを重視した評価基準となっています。

注意すべき点

今年から評定の評価基準はこれだけ変わっています。では今年からはどういった点に注視して学習をすすめていけばいいのでしょうか。

今までの学習スタイルでは評定も取れない

評価の基準となるものとして
① 定期テストの得点
② 授業のでの態度
③ 提出物の取り組み
が大きな評価の基準となると思います。①ですが、これは依然と変わらず得点により評価が決まりますのでわかりやすいです。②についても以前から「意欲・関心」の項目として存在しておりましたので、従来通り、授業をきちんと聞いたり、授業で発表をしたりすることで評価のアップにつながるでしょう。③についても、定期テスト後のワーク類の提出や毎日の宿題の提出状況は、主体的に学習に取り組む態度の評価基準として、今まで以上に大きなウェイトを占めてくるのではないかと考えています。例えば、同じように期日を守ってワークを提出していても、きちんと取り組んで赤ペンで添削しているワークと、答えを丸写しいているワークでは評価が大きく異なります。以前からもちろんこの傾向はありましたが、名言化されたことにより、さらに顕著になるのではないかと予測されます。加えて、レポートなどの宿題により自分で理解したことを表現するという、今までにない取り組みもでてきていたりします。ですので、テスト前だけ一生懸命勉強してテストの得点をとっていたような生徒は、おそらく相対的に評価が下がります。テストの点が悪くても、毎日コツコツ手を抜くことなく学習を続けてきている生徒はきっと有利になるでしょう。私としても、そういった生徒が評価されることは自然なことだと考えておりますし、教育は結果<プロセスであるべきではないかと思います。

まとめ

評価の基準などいろいろと書いてきましたが、重要なことは
より日々の学習が重要になる
ということと
考えて表現する力の養成が必須
であることがわかります。
定期テストの評価の割合が減り、平常点といわれる提出物や授業中の態度などがより大きなウェイトを占めるようになるでしょう。
また、学習したことなどを自分の言葉でまとめる、表現力を問うような課題や問題もこれから増えていくことが考えられます。日常の生活の中でも、自分の意見を持ちながら行動する、それを身近な人や関係のある人に伝えていく、こういったことを続けていけば、きっとこのようは力は養われていくことでしょう。学校でいい評定をとるためには日常生活のひとつひとつを見直して毎日を大事に学習を進めていく必要がありそうです。
[addtoany]