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共通テストからみるこれからの受験に必要な力

2021年よりセンター試験が「大学入試共通テスト」に名称を変更しました。内容も今までの知識の詰込み型から考える力や応用力を問う問題へとシフトしています。今後社会で必要とされるスキルを見据えた試験の内容となっています。受験を勝ち抜くために、どういった準備が必要なのか知っておくことがとても大事です。

共通テストで求められる技能

共通テストでは、今までのセンター試験で求められていた「知識・技能」に加え、「思考力」「判断力」「表現力」を問う試験内容となっています。今まで通りの知識や技能に新たに加わった必要なスキルとはどういうものなのでしょうか。

知識・技能

従来のセンター試験でも問われてきた「知識・技能」です。具体的には単語や熟語、公式を知っているか、意味を理解して正しく使うことができているかが問われます。従来の勉強法であるパターン演習や反復学習で習得は可能です。共通テストになっても、必要な知識量が減っているわけではないため、従来通りの対策は必要です。

思考力・判断力・表現力

新たに共通テストから取り入れられた問題の出題基準です。
思考力・・・持っている知識をもとに新たな考え方や方法を生み出す力
判断力・・・物事を正しく認識し、評価する能力
表現力・・・自分の考えや考察を正しく相手に伝える力
思考力については、算数の文章問題などを例にとるといいでしょう。足し算という知識を学んだあと、実際に買い物に行って合計金額を計算したり、三角比を使って川の対岸までの距離を測ったり、実際の生活やシチュエーションに合わせて知識を引きだすことです。判断力については、考えて得た情報や結果をもとに正しい判断を行う力のことです。状況を正確に把握し、どうするべきなのか的確に判断する、そういった力です。表現力とは、試行して判断した結果を相手に伝えることです。相手に自分の考えが理解してもらえるように説明したり、表現したりする力です。

共通テストに取り組むうえで必要な能力

従来のセンター試験の対策と同じように、漠然と公式を覚えたり、問題を解いているだけでは、共通テストの問題は解くことができません。これらの力を養い、共通テストに臨む上で具体的にどういった学習やトレーニングが必要なのでしょうか。

問題文を読み込む力

これについては全教科において必須のスキルです。問題文を正しく読み、何を聞かれているのか、どういう意図で出題されているのかを掴む力です。共通テストでは問題文自体の文章量がかなり増えています。長い問題文の中から必要な情報を読み取り、的確に答えなければいけません。この力を養うには、日ごろから文章に触れていることが重要です。文章を要約したり、作者の言いたいことを抜き出したりするトレーニングを積むことでその力を養うことができます。特に文章を要約する力は重要で、国語の試験でも必須のスキルです。また文章だけでなく、日常の会話の中でも、相手の言いたいことや、重要な内容は注意して聞けるようにすることも、毎日の生活の中で意識してできることだと思います。

日頃の学習内容を理解し整理する力

共通テストの内容で重視されている部分の一つに、日々の学習で学んだことを十分に理解できているか、があります。解法や手順にあてはめて解くだけでなく、どういった場面に公式や定理が使えるのか、そもそもどういった理由でこの考え方があるのか、そのあたりをきちんと理解していないと解答にはたどり着けません。予想問題などで解いたことのないような問題が出てくることもあります。その時に自分の持っている知識や情報の中から使えるものを探さなければなりません。高校までの学習した内容をきちんと理解していれば必ず正解にたどり着けるようになっていますので、今まで取り組んだことのないような問題でも毎日の学習の中にヒントがあり、答えがあることを頭に入れておく必要があります。それをいろんな場面で使いこなせるよう、学習内容は深く十分に理解しておく必要があります。そのためには、受験のための勉強だけでなく、毎日の学習をコツコツと積み上げていくことも大事です。

理解している内容を柔軟に発揮する力

上の内容と少し重複しますが、毎日の学習で十分に理解した内容を、どこでどのように使うのか、この判断が共通テストでは必要です。共通テストでは、日常生活の一場面を切り取ったようなシチュエーションで問題提起がされることがあります。それに対して、今までで学習した内容を使いながら解答にたどり着くことができなければいけません。もしかすると、出題者の意図しない解答手順が出てくることもあるでしょう。日常の問題には解決方法がいくつもあります。自分の持っている、使える知識、情報の中で問題に取り組めるかどうかがカギになります。

まとめ

共通テストについて、求められている力を述べてきました。希望の大学に入るために避けて通れない関門です。共通テストの試験を見ていて感じることは、今までの受験のように一朝一夕ではなかなか得点を上げることが難しいということです。毎日の積み重ねであったり、物事を根本から理解する力が必要です。従来のようにパターンを詰め込んだり、数をこなす事で解けるようになる問題の出題は確実に減っています。毎日の学習を見直して一日一日を大事に積み重ねていく、これが一番大事だと思います。

今後の日本の社会人として必須になってくるスキル

共通テストで求められているスキルは、「思考力」「判断力」「表現力」だと申し上げましたが、社会に出ても求められるスキルは非常に似通っています。社会に出ていくその前の大前提のベース、基礎を高校までに培っておきましょうというのが今後の教育の方針です。大学は社会に認められたモラトリアム期間と言われますが、そこで何を得るにしても、基礎となるものがなければすべて無駄になります。そうやって失敗してきた日本の教育システムに一石を投じる変革ではないかと私自身は感じております。



高松を中心に教室を置くホープアカデミーでは、「自学自習」をモットーに自分で考える力を養うことをモットーに日々学習をしております。思考力、判断力、表現力の養成にも力を入れております。
教育に関するご相談その他承っておりますので、ご興味のある方は、ホームページよりお問い合わせください。
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