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高校と高専の違いは?

高校受験において、高校を選ぶときに一緒に高専を検討する生徒もいるかと思います。私の塾では近くに高松高専があるため、生徒の中にも高専の受験を選択する生徒も多いです。高校と高専では学習内容や制度にかなり違いがあります。受験を考える際にはぜひ参考にしていただきたいと思います。高校は中等教育機関、高専は高等教育機関と位置付けられており、職業能力を養成する期間です。

高校と高専で違うこと

高校と高専は、どちらも中学校卒業により受験資格を得ることができます。試験の日程は公立高校などの入試日とは重複していない場合が多く、高等学校と高専を両方受験することもできます。高専にも推薦入試と一般入試があります。

学習年数の違い

高等学校の学習期間は3年であるのに対し、高等専門学校は5年となっています。これは、高校で学習する一般教養科目に加え、専門科目の履修もあるため、高等学校より2年学習期間が長く設定されています。また、一般的な高等学校は3学期制であるのに対し、高専は基本的に2学期制となっています。卒業後は普通の高校生の進学先は大学、専門学校等であるのに対し、高専は専攻科(2年)に進学したり、大学に編入したりします。高専生の約4割が進学、6割が企業に就職しています。

教員の違い

高校で各教科を教えてくれるのは教員免許を持った先生ですが、高専では修士号、博士号を持つ教員です。これは、専門科目において高度な専門的知識が必要であるためです。大学で授業を担当する教授、助教授のような専門分野で著名な教員もいます。
学習内容の違い
上でも少し述べましたが、高校と高専では学習内容がかなり違います。一般教養科目に加え、専門科目などが約半分ずつという内容になっています。

カリキュラムの違い

一般教養科目については、高校で学習する内容とあまり変わりません。ただ、理系の学科であれば、専門科目で深い理解が必要な数学、物理などの教科については、高校よりも深く学習するようです。また、使用する教科書なども違うため、高校と比べて学習する順番や細かな内容にも少し違いがあります。

学習する内容

高専の学習は、一般教養科目に加え、専門科目の比重が大きいのも高専の特徴です。主に工業系、商船系の学科がありますが、1年生~3年生の間は高校でも学習する一般教養科目があります。学年が上がるごとに専門科目が増えていき、4年生ではほぼ専門科目の学習となります。実験や実習に重きを置いており、実習でロボットを作ったり、実際に企業の開発のお手伝いに入ったりすることもあります。卒業研究や卒業論文などの作成もあり、この辺りは少し大学の学習方針に近いと思います。

高校と高専、どっちに行くのがいい?

高校と高専の違いを理解したうえで、進学を迷っている人はどういった基準でどちらに進学するべきか決めたらよいのでしょうか。

受験の難しさ

高専は全国に57校しかありません。高校が約5000校あるのに対し、圧倒的に数が少ないです。高専の入学者は高校に入学する生徒の1%程度とかなり数も少ないです。また受験倍率についても、一般的な公立高校の平均倍率が1.2倍であるのに対し、高専は平均1.7倍と狭き門です。偏差値も学校や学部によっては60を超える学科もあります。また、高専の入学試験も一般的な高校入試の問題とは少し違っていますし、定員も普通の高校に比べると少なめです。一般的には高専に入るのは難しいとされていますが、学科や受験年度によっては入りやすい年もあります。受験者、学科の受験の傾向を見て判断することをお勧めします。

両方の特徴を把握すること

高専のほうが一般的に難しいからといって、高専がいいかといえば、そうでもありません。普通科高校では一般教養科目をより時間をかけて丁寧に指導をしてくれますし、大学への進学のための受験勉強などのサポートも十分に行ってくれる高校も多いでしょう。大学へ進学し、卒業すると学士の学位がもらえますが、高専卒だと準学士です。就職についても高専の卒業生は中級技術者として現場などで活躍しますが、工学部などの大学卒業生は研究などの仕事に就くことが多いです。高専を卒業した後も、もっと専門分野の勉強を続けたいのであれば専攻科(2年)へ進学したり、大学に編入したりすることもできます。

将来の目標も考えながら

どちらに進学するべきか考えるときには、どういった職業に就きたいのか、どういった内容を学びたいのかをじっくりと考えてみましょう。高校には高校の良い部分、高専には高専の良い部分があります。どちらが自分により合っているか、どちらに進学するほうが将来の自分の目標に近づけるか、そういったことも考えながら進路を決めていきましょう。



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