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中学校の英語の新しい教科書について

今年から中学校の教科書が新しくなりました。学習指導要領が改定となったことに伴うものです。特に英語は中学校から本格的に学習をスタートする生徒もいるため、どのように変わったのか、また、どのように学習を進めていけばいいのか、考えてみましょう。

新指導要領

今年から改定になった新指導要領ですが、英語については、共通テストを意識した4技能の習得を目指しています。
「Speaking」「Listening」「Reading」「Writing」の4技能です。特に変わった点はリスニングの比重が増えていること、実際に中学校のテストでもリスニングの配点は以前より大きくなっています。要領ではコミュニケーション能力を重視した学習を行うように示されています。

学習内容が増加・難化

先日、中学校の英語の新しい教科書を見た保護者が私に「1年生からこんなに難しいんですか?」とおっしゃっていたのが大変印象的でした。高松市の公立中学校で使用している教科書を見ての感想です。私自身も教科書を見て、かなり難しくなっているという印象を受けました。以前の教科書は最初のレッスン1で簡単なあいさつ文や会話文が登場し、英語に慣れていけるような内容からスタートしていました。その後Be動詞、一般動詞という順で学習が進んでいきます。新しい教科書では、レッスン1からいきなりBe動詞と一般動詞が両方出てきます。疑問文、否定文のつくり方も並行して学習し、従来だと1年生の後半に学習する助動詞canなども早くから登場しています。中1生はまず一般動詞とBe動詞の区別と、それぞれの疑問文をつくることから学習がスタートします。

準備不足では最初からついていけない?

特に今年の中学校1年生は、移行措置による小学校の間の英語の学習が不足していると感じます。今まで英会話教室などで英語に触れてきていれば大丈夫ですが、事前準備をしていなければ、いきなり見たことのない英単語が出てきたり、英文がまったく読めなかったり、大変な思いをするのではないかと思います。実際、私の塾でも苦労している生徒は一定数います。学習カリキュラムに現場が追いついていないので、生徒たちは少し不憫に感じますが、不平を言ってもしょうがありません。今からでもきちんと英語の学習に取り組んで、授業についていけるようにしなければなりません。そのために必要なステップは次に示す通りです。

英単語をまずはしっかりと

英文の基本です。数字や曜日、月などはもちろんですが、基礎的な代名詞や動詞から順に意味とスペルをきちんと書けるようにしていきましょう。教科書で出てくる英文はまだまだ単純な文章が多いです。文法が理解できていなくても、単語が全部わかればある程度は対応できるものです。毎日の学習やテスト対策などで、教科書に出てくる英単語はきちんと書ける、意味が解るようにしておきましょう。

文法事項は焦らずゆっくりと

次に英文法ですが、英語と日本語では語順が違います。まずはここをきちんと理解しなければ英文は書けません。特に英語について十分に理解が進んでいない生徒は、最初は特にこの語順の違いを意識して学習できるようにしましょう。まずは例文などを暗記しながらでもかまいません。主語、動詞、副詞などをどの順番で置くのか、そういう基本的なところを意識しながら文章を書けるようにしましょう。

まとめ

小学校年代であまり英語に触れてこなかった生徒も、英会話などで日常的に英語の学習を進めていた生徒も、英文法の理解は最初は難しいと思います。特に国語の文法などを十分理解できていないと、日本語に訳したとしても動詞なのか、副詞なのか、または主語なのか目的語なのかわからず苦戦すると思います。
英文法と並行して国文法も進めていければ両方の理解が深まると思います。国文法についても、中学校では少し深く学習しますので、この機会に合わせて学習を進めてみることをお勧めします。
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