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努力と環境

こんにちは。ホープアカデミーの藤原です。

今日はちょっと厳しいことを書きます。あくまでひとつの意見としてですが、子どもを持つ親なら一度ゆっくりと考えてみてほしいことです。2ちゃんねる創設者のひろゆきさんも話していたことがあったと思いますが、私なりの意見を書かせていただきます。

努力ですべてうまくいくのか

「努力信仰」は危うい

今の世の中は努力を美徳とする風潮が強いです。実際一代で会社を築き上げた社長やトップアスリート、また有名な研究者など、ひたむきに努力して成功した体験などはメディアなどでよく取り上げられます。学校でも二宮金次郎の銅像などありますし、努力をして成功した例として道徳教育などでも取り上げられています。これは昔から日本人が大切にしてきたことを学ばせるためにあるらしいのですが、突き詰めれば努力を惜しまない=成功する、裏を返せば成功しなかった=努力が足りない、ということになります。受験や就職試験などで結果が伴わないと「努力が足りなかった」と言われます。でももっともっと社会は複雑です。努力が足りなかったと片づけてしまうのは安直すぎる発想だと思います。特に勉強面については、もっと「もっと勉強しなさい」と誰しもが親や教師に言われたことがあると思います。結果が悪ければ「もっと勉強しなかったからだ」とさも努力が足りなかったように言われます。もちろん勉強の時間を増やすことは大いに結果に作用しますが、勉強に取り組めない外的要因は一切考慮しないのも考えものです。

結果には「環境」「遺伝」も作用するのではないか

努力が結果を左右することは間違いないと思いますが、ではすべてが努力の結果なのかというとそうではない気がします。大きく結果に関係するのはまず「環境」ではないかなと思います。家庭の環境や学習環境が少なからず結果に影響することは間違いないと考えています。家庭の収入と通塾率は関係がありますし、医者の子供は医者になることが多いというのも環境によるものでしょう。また、遺伝的な要素で俳優の子供はイケメンなので俳優になったりするのも環境的な要因です。このように努力以外にも環境などによって結果は左右されていくものなのです。

変えられることは何か

環境や遺伝など、自分のがんばりでは変えられないこともあるとお話しました。世の中の成功者がすべて努力で成功しているとは言い切れない現実がありますが、何かを変えなくては結果も何も変わりません。では変えられるものは何でしょう。

努力だけで変えられることは意外と少ない

目標に向かって一歩ずつコツコツと努力していくことは大事だと思う。ただ努力するか否かも環境によって決まってしまうことも多いように感じます。医者の子供は自分も医者になるために一生懸命勉強するし、アスリートの子供も親と同じようになるため毎日スポーツに明け暮れたりします。何もない1から努力して成功する人の割合はかなり少ないといっていいでしょう。そんな奇跡のようなことを考える前にできることを少しずつ考えていくほうがいいのでしょうか。

環境は周りの人でも変えることができる

努力の結果を変えるために、親や周りの大人は少しでも環境を変えることを考えてみましょう。今の環境は子供に対して一番いい環境なのか、もっといい環境を与えてあげることはできないのか、周りの影響はどうなのかもう一度考えてみる必要があります。教育にはお金がかかると言われますが、お金がかからないところでも少しずつ変えていける部分はあるでしょう。

まとめ

エジソンの有名な言葉に「天才は1%のひらめきと99%の努力」というのがあります。たくさん努力すればいいと考えている人が多いですが、ひらめきがなければ努力は無駄になるということでもあります。努力以外で変えられる場所、特にわたしたちのような子供のまわりにいる大人が率先して努力が実を結ぶことができるような後押しをしてあげることが必要です。そして結果が出れば自分の努力だけでないことも必ず伝えてほしいと思います。卒業生や受験が終わった生徒に私は必ず「努力をしてきたことは立派だけど、周りの環境にも必ず感謝するように」と言います。すべての子供に対して努力だけでは足りない部分をしっかりサポートできる社会環境になればいいと思っています。
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