こんにちは。
ホープアカデミーの藤原です。
このブログでも何回か書いてきましたが、今日も中学生の新しい英語教育について少しお話したいと思います。
中学校1年生の英語のテストを見て感じたことですが、正直前年と比べるとかなり「難しい」です。
今年度から指導要領が改変され、教科書も変わりました。
英語が難しくなることは、学習指導要領が公表されたときから想像がついていました。
小学生には少しずつ準備をさせてきましたが、それでもやはり難しいと感じました。
原因のひとつ目としては、小学校の英語学習との接続がうまくできていないということです。
小学生での英語の学習は、リスニング、スピーキングが主です。
中学校のテストの内容は、正直なところ、指導要領に沿って作ったであろうもので、それ自体には納得なのですが、小学生の間の「読み書き」の学習ををすっ飛ばしてきてこのテストでは少しかわいそうだなと思います。
ストレートに言うと、生徒の英語力がついてきていないということです。
二つ目は、「教科書の問題が出ない」ということです。
従来のテスト勉強であれば、ある程度教科書の文章や英単語を覚えておけば何とかなる問題も多かったのですが、実際にテストでは、教科書に沿った問題はほとんど出題されませんでした。
文章を暗記するということは、ひとつの英語の学習の手段としてはいいのかなと思いますが、今後学習で求められる英語力は「読んで考え、理解し表現すること」です。
それを踏まえると英語の暗記はひとつの手段に過ぎず、もっと実践的な理解と表現力が求められるようになってきています。
それでは、どう対策していけばいいのか。
一つは、ライティング学習の強化です。
小学生のうちにある程度の語彙力をつけておくことは必須となっていますが、それに加えて、文章を書く力が必要です。
条件作文や英訳など、自分で表現する力が必要になります。
このためには先ほど申し上げた語彙力に加え、文法の力、そして文章の構成力など、国語に近い能力も必要とされてきます。
これについては、英語は語学である以上、仕方のないことだと思いますが、表現するための力は国語も英語も似通っていますので、国語の力も必要となってきます。
①語彙力の強化
②表現力の強化
が英語の成績を上げるうえで必要になってくるでしょう。
2つ目は、リスニングの強化です。
これについては、小学校から学習を進めているので、以前に比べて聞く力というのは上がっている印象があります。
大学入試共通テストでもそうですが、リスニングの配点は大幅に上がりました。
定期テストの配点についても例外なく、リスニングの配点が上がってきています。
リスニングについては、英語に慣れることが大事です。
「英語を英語として捉えること」ができなければリスニングはできません。
リスニングのコツについては、また別の機会に書きたいと思います。
今後、英語だけでなく、他の教科についても問題の傾向は変わっていくと思われます。
学習指導要領を読む限り、この流れは必然です。
ではどう対処していけばいいのか。
それは「丸暗記をやめる」ことです。
私の塾ではあまり丸暗記は勧めておりませんが、手っ取り早くテストの点をあげるには、問題を丸暗記することだというのは、結果が必要な学習塾では率先される学習法です。
家庭でも、ワークを覚えるまで解き直したり、英文を覚えたりしてテストの対策をする生徒は多いです。
しかし、このようなやり方では、今後確実に点は取れなくなっていきます。
表面だけ覚えるのではなく、意味と意図を理解して学習を進めることが得点を上げる一番の近道になってきます。
というより、近道がなくなってきたというのが本音です。
毎日の学習の取り組み方にも変化をつけるときが来ていますよ。