こんにちは。
ホープアカデミー塾長の藤原です。
4月になり入学式のシーズンですね。
この機会に新たにお子様を学習塾に通わせようと考えているお母さんは少なくないと思います。
ただ、ひとことに学習塾といっても、お家の周りに塾はたくさんあり、どこを選んでいいのかわからない、という
方は多いのではないでしょうか。
今日は「子どもに合った塾の選び方」について少し書いていきたいと思います。
指導のスタイルを選ぶ
学習塾には指導の方法として大きく分けて「集団授業」「個別授業」があります。
①集団授業
1クラス10名~
講師が一人つき、学校の授業と同じような形式で学習を進めていきます。
良い部分はまずは月謝が低めに抑えられていることです。
一人の講師で大人数を指導できるので、塾としては月謝を下げることができます。
また、クラスによって学校よりもよりハイレベルな授業を受けることができたり、同じレベルの学校を受験する
生徒同志で仲良くなったりできます。
悪い点を挙げるとすれば、「学校の授業と似通っている」という点。
受験などよりハイレベルな学習を志向しているお子様には良いと思いますが、毎日の学校の学習についていけていない子や
集団での学校の授業が合わない子などはあまり向いていません。
集団授業は、あくまで「学校よりハイレベルな授業」と捉えたほうがいいでしょう。
②個別授業
生徒1~3名につき、講師が1名
こちらは学校のような「授業」というよりは家庭教師のような指導に近いでしょうか。
学習の内容も生徒それぞれが違う教科を学習しています。
良い部分は何といっても「学習の効率が良い」ことです。
生徒それぞれの苦手な単元や苦手な部分にフォーカスして、そこを重点的に学習します。
逆に学校の授業で理解できている部分はとばすことができますので、時間を苦手部分の克服のみに使うことができます。
学校の授業についていけなかったり、学習済みの単元が理解できていない生徒でも、その部分を重点的に学習できることで理解が深まり、学力アップにつながります。
悪い点はまず「月謝が高い」という点です。ひとりの講師が2~3名の生徒を受け持ちますので、どうしても月謝としては割高になってしまいます。
また、講師がたくさんいるため(ほとんどがアルバイトの学生です)講師によって授業のレベルに差があるのも難点です。
あと、忘れてはいけない個別指導の欠点として挙げられるのが「教えすぎ」です。生徒が学習を進めている横でどんどんヒントを出して正解まで導いてくれる先生・・・
一見良い先生のように見えますが、生徒は先生のヒントがあって解答にたどり着けたのですが、「自分の力で解けた」と勘違いします。(先生は答えは教えてないですからね・・)
するとどうなるか?
家に帰ってからや次の日に家や学校で一人で解くときに「あれ?」となります。
「わかったつもり」になっているんですね。
こういうことは結構多くて、塾ではできたのに・・・という原因のひとつは「教えすぎ」です。個別指導は特に先生もひとりひとりを見る時間が十分にありますので、しっかりと教えることが多いです。ですが、時にはぐっとこらえて何も言わないのも指導です。
キャリアが浅い講師だとこういったことが良く見られます。
以上のようなメリット、デメリットを理解した上で次は「どの塾に入れるか」です。
最重視するべきは何?
まずは、通うお子様に対して「塾で何を得させたいのか?」を考えてください。
学習塾なのでもちろん「学力」ではありますが、それはどこの塾でも当たり前です。
「学力」のつかない塾は塾ではありません。
ひとくちに学習塾といっても様々な特色を持った塾があります。
「一番重要視するものは何か?」「何を得たいのか?」このあたりをまずご家庭できちんと話し合ってから塾を選ぶべきです。
例えば、「うちの子は勉強嫌いで、あまり家では勉強しないし、塾も行きたがらない」というお子様なら、ハイレベルな問題をバリバリ進める学習塾より、自分のペースでゆっくり進めたり、友達と通うことができたり、子どもにとって塾に通うメリットを増やしてあげられるよう塾選びをするべきです。逆に「目標があり、学習に対してある程度のモチベーションを持っている」子どもについては、授業を先取りできるような進学塾などがいいでしょう。
また、塾それぞれの特色として、「受験勉強に特化」や「毎日の学校の学習の予習や復習を重点的にしてくれる」とか「とにかく面倒見がよい」などそれぞれの塾の強みがあります。
それぞれの特色をリサーチした上で、塾での学習を通して何を得てほしいのかも一緒に考えて選ぶとよいと思います。
体験授業への参加は必須
どういう塾へ通わせたいかある程度絞れたら次は「体験授業」を受けに行きましょう。
どの塾でも必ずやっています。
学習の進め方を聞いたり、授業風景を見学することはもちろん大事ですが、一番大事なのは「塾内の雰囲気」です。
それも、雰囲気がいいとか、悪いとかではなく「その雰囲気の中で、自分の子供はどう力を発揮できるのか」です。
仮に入塾すれば、毎週そこの塾に通うようになります。子供は毎週その雰囲気の中で勉強をするわけです。
普段からじっとしていない、少し集中力がない子どもを、周りが静かにひたすら勉強に打ち込む塾に入れたとしましょう。
完全にミスマッチですね。わが子もストレスを感じるでしょうし、周りの生徒も少しうるさいことで気になることがあるかもしれません。この状況では学力の向上が見込めるわけがありません。
わが子の性格や学習の状況を一番理解しているのはやはり家族です。
「とにかく成績を上げさせたいから進学塾」とか「受験を何としても成功させたいから受験専門塾」など決めつけず、お子様がいちばん力を発揮してくれそうな塾を選びましょう。
たとえ親の希望とは少し違った方針の学習塾だったとしても、毎週子どもが楽しそうに通ってくれて、勉強をがんばっている姿を想像してください。
周りが何といおうと最後は子ども本人の「意思」です。
子どもがのびのび通える塾を選んであげてください。
長くなりましたが、良い塾選びの手順とてしては
①「集団指導」か「個別指導」か、メリットとデメリット、また子供にどちらがあっているか選ぶ
②塾の学習を通して、何を得させたいのか考える
③その得させたいものにあった塾をピックアップ
④「体験授業」を受けに行く
⑤一番のびのびと通えそうなところに入塾
という流れが良いかと思います。
仮に中学校3年間通うとして、3年間その子のあった塾に通うかそうでない塾に通うかは大きな差になります。
今から学習塾を選ぶご家庭の参考になればと思います。